え?辞書?というような分厚い本でしたが読むと一気読みでした。そしてあらすじ…と言われると答えられないこの本。
宗教、化学、宇宙、神、テロ、貧困…
色々な話がぐるぐる、それこそ紐のように絡み合って、混ざって…そして何か「ねっとり」って感じのお話でした。
読書ってワクワク、ドキドキ、ももちろんありますが、読んだ後、後悔するくらい真っ暗なものを渡される時もありますよね。この本は割とそっち寄りかなと思います。何か得体のしれない不気味な物見ちゃった…みたいな。
なので「えー理解できないよ」とか「気持ちわりーよ」とか色々思いながらも、そのままそれが自分の読書体験と思って受け止めて読んでました。
ラストは一体どうなるのだろう…と思って読んでいましたが、ちょっとふーっと肩の力が抜けました。
個人的に一番惹かれたエピソードは肉体が無くなった後、原子たちが再び誰かの体の構成物に成り得るというところ。
「私は誰々の生まれ変わりー」とか言う人々が「怪しい…」とか思っていましたが、まあそういう意味では例えば聖徳太子を構成していた原子の一つが今誰かの体の原子として構成されててもおかしくないし、それを生まれ変わりと言っても別に間違ってはいないのかもと思いました。だからって前世とかに意味づけして生きても意味ないなーとも思いますけどね。
万人受けするかというとそうでもないのですが、何かもう一度読んでみようと思ってしまう不思議な魅力がある本でした。
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