調律師のお話とは読む前から知っていたのですが、羊と鋼の森というのはピアノのことだったのか…と読んでから思いました。
今年の本屋大賞に選ばれた本で、店頭には本がざくざく並んでいるので図書館の予約リストはさぞ長いだろう
読めるの来年かな…と思いきや結構はやくまわってきたので今年中に読むことができました。
読んで思ったのは本屋大賞はぐるっとまわって戻ってきたのかなと。
何故か読みながら第一回目の受賞作品「博士の愛した数式」のことを思いながら読んでいました。
何か事件が起こるとか、強烈なキャラクターがいるというお話ではないのですが、
かといって暗いお話でもなく、晴れた冬の日朝のような、光が溢れているような、そんな不思議な雰囲気がある本です。
調律師さんんというマイナーな職業のお話ですが、内容は全ての人に共通する
「この仕事自分に本当に向いてるのかな」
とか
「あの人はすごいのに自分は」
なんかの普遍的なテーマ。
主人公が思い悩みながら成長していく様子が静かな雰囲気で描かれています。
きっとこの雰囲気がぴたーっとはまる方には素晴らしい本になるのかなと。
「(才能が)あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。」
という一文は心に響きました。
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