『八咫烏シリーズ』1~6 阿部智里 を読んで思うこと

ここずっと八咫烏シリーズにはまっていました。本屋ではよく見かけていたのです。特集されて広々スペースの一角をとっているのや、すごい手の込んだPOPなど見て「あー流行っているんだなー」と思ってたんです。でも買ってまで読もうとは思ってなかったんですが、図書館でずらーーっとシリーズが並んでいるのをみて、よし読んでみよう!と思ったのが始まり。あれよあれよという間にシリーズにどっぷりつかってしまいました。

 

八咫烏(やたがらす)とは古事記や日本書紀にも登場する神様の使いの3本足のカラス。人間に変身できる八咫烏の収める「山内」という国が舞台のファンタジーです。今現在はシリーズ1から6プラス外伝が出ています。

まあ本当だったら1作目から順番に紹介していくべきなんですが、まあそういうのは他のブログでおまかせするとして、ざっくり本編6作を読んだ感想を。

 

このシリーズの魅力は一作品ごとに雰囲気がかなり違ってくるところではないでしょうか?

 

1作目から6作目のイメージはこんな感じ

 

『烏に単は似合わない』王宮サスペンス。

『烏は主を選ばない』青春ストーリー

『黄金の烏』モンスターパニック

『空棺の烏』学園物

『玉依姫』現代・神話

『弥栄の烏』5作目の補足

 

最初は王宮サスペンスで、誰が真の王になるか!?って感じだったのが、シリーズが進むうちに「あれ?あの時の問題はどこに…」って感じでどんどん山内が深刻化していきます。作品ごとに雰囲気ががらっと全然違ってくるんですが、それが逆におもしろいんですよねー。あれ?あの怪物との対決が読みたかったのに、養成所の話みたいなとこからスタートなの…??あれ?山内の話じゃなくって現代のお話??みたいな。でもそれが新鮮。

 

あと、5作目と6作目は対になってる作品。違う視点から語られる同じ物語なのですが、5作目から必ず読むこと!
6作目の『弥栄の烏』だけ読むと「??」となりそうなので、必ず5作目から読んだ方がよいですよ。

 

登場人物と山内の描写も魅力的です。登場人物はかなり多いのですが、キャラクターがぱっきり確率されているので頭に入ってきやすい。山内の描写も「見てきたんですか?」っていうくらい詳細に書かれていて、その雰囲気も大好き。

上橋菜穂子さんが好きな方ならきっと好きになると思います。

読む前は外伝まで入れたら7冊もあるのかー…長い…って思ってましたが、いやずーっと続いてほしかったな。

最初の『烏に単は似合わない』は松本清張賞を受賞しているということで、ミステリー仕立て。シリーズ全部読まなくても、こちら単品でもかなりおすすめです。


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